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日隈ブログ
「心理士」の一日(専門職紹介 Vol. 4)
当院の専門職を数回に分けて紹介する専門職紹介シリーズですが、4回目の今回は心理士です。
<心理士とは>
心理士は精神疾患を抱えている人のケア、病気やけがによって気持ちが落ち込んでいる人の心のケアをする仕事です。
人は色々な人との関わりを持ちながら生きていきますが、人が集まれば人間関係の様々な悩みが生まれ、ストレスが生じます。そのような時、臨床心理学の知識と技法を使って心を癒す専門職とも言えるでしょう。
当院では、精神療養病棟、認知症治療病棟、外来、精神科デイケア、精神科デイナイトケア、重度認知症デイケアで、5名の心理士がそれぞれの部署で活躍しています。
外来では、心理検査(認知症検査、知能検査、パーソナリティ検査など)やカウンセリング。デイケア・病棟では、日常生活対人交流の中で必要とされる技能の習得を目指すSST(Social Skills Training)というリハビリテーションプログラムや、高齢者が昔の思い出や自分の人生を語ることで認知機能低下の進行停滞や予防効果が期待される回想法などのグループプログラムを、心理士が中心となって実施しています。SSTで練習した技術を実生活で活かせたという声を頂くと、共に喜びを感じます。また回想法では、普段見られないような笑顔や、これまでの生活で培われた技術や生活の知恵などをお聞きすることがあり、こちらの方が学ぶことが多いと感じております。
<心理士の一日>
心理士としては大きく外来・病棟担当とデイケア部門に分かれますが、それぞれの典型的な一日は以下のとおりです。
また、毎月心理士での勉強会を行っており、院内・外の研修会に積極的に参加して学んだ知識や情報の共有を図り、スキルアップに努めています。日頃はそれぞれの部署で勤務しており、心理士同士一緒に働く機会は少ないですが、心理業務の相談も気軽にできる環境です。2017年には心理職の国家資格である公認心理師法が施行されました。これからますますニーズのある職種として、注目されていくと思います。
医療の現場では、医師や看護師、作業療法士、精神保健福祉士など多職種のスタッフと、チームとして働いていますが、日頃からスタッフ同士の対話・交流の機会を持つように心がけ、今自分に求められている役割は何かを考え、心理士として何ができるか広い視野と柔軟な姿勢・行動力を持つ様心がけております。
<これからの目標>
心理検査やカウンセリングなどでその方を理解し、現実の生活を支えながらその方が持てる力を発揮できるように、柔軟な姿勢で支援していくのが心理士です。通院、通所、入院生活と様々な経過の中でより良い生活が送れるよう支援し、その方を支えるご家族をサポートする事も大切なことと考えております。
次回は「介護福祉士(グループホーム悠々居)」です。(8月掲載予定)お楽しみに♫